企画展

企画展「草野心平と川内村」

会期 2026年3月14日(土)~6月7日(日)
休館日 毎週月曜日、5月7日(5月4日は開館)

 草野心平は双葉郡川内村の人々と自然に感銘を受け、毎年のように川内村を訪問していました。川内村は心平を名誉村民に推戴し、心平が川内村に蔵書3,000冊を寄贈したことがきっかけとなり、村内にその蔵書を収容した天山文庫が建設されました。
 本展では、天山文庫が設立60年を迎えるのに合わせ、心平と川内村との関わりや、川内村に関する作品を紹介します。

小さな企画展

小さな企画展「心平の愛した花々 「秋の花」編」

会期 2025年10月11日(土)~12月14日(日)
休館日 毎週月曜日、10月14日、11月4日、25日(10月13日、11月3日、11月24日は開館)
観覧料 無料

 心平の作品に描かれた枯れた秋を彩る花々たち。詩や随筆とともにその花々の名前の由来や方言・花言葉、そして悲話などをご紹介します。
○展示一覧
 1 ヒガンバナ(和名:彼岸花、ヒガンバナ科)【蛙の花『こわれたオルガン』1968年】
 2 キキョウ(和名:桔梗、キキョウ科)【桔梗のなかの八月『マンモスの牙』1966年】
 3 オミナエシ(和名:女郎花、スイカズラ科)【八月一八日の朝食前の記録『玄玄』1981年】
 4 クズ(和名:葛、マメ科)【宇宙線驟雨のなかで『牡丹園』1948年】
 5 ホウキギ(和名:箒木、ヒユ科)【ほうき草『わが酒菜のうた 洋酒マメ天国 第17巻』1968年】
 6 カラスウリ(和名:烏瓜、ウリ科)【烏瓜『マンモスの牙』1966年】
 7 ツユクサ(和名:露草、ツユクサ科)【晩秋の花『草野心平随想集 わが生活のうた』1966年】
 8 リンドウ(和名:竜胆、リンドウ科)【りんどうの花『草野心平拾遺集おとぎばなし』2023年】
 9 キク(和名:菊、キク科)【李白大いに飲む『マンモスの牙』1966年】
 10 ソバ(和名:蕎麦、タデ科)【福島ところどころ『止る歩く』1970年】
 11 イネ(和名:稲、イネ科)【蛙は地べたにいきる天国である『第百階級』1928年】
 12 センブリ(和名:千振、リンドウ科)【?『凹凸』1974年】
 13 イチョウ(和名:銀杏、イチョウ科)【ぎんなん『わが酒菜のうた 洋酒マメ天国 第17巻』1968年・秋『定本 草野天平全詩集』1987年】
 14 ナシ(和名:梨、バラ科)【畑での仕事『全天』1975年】
 15 ムラサキシキブ(和名:紫式部、シソ科)【紫式部を探しにゆこう『マンモスの牙』1966年】
 16 ヤマハギ(和名:山萩、マメ科)【萩『自問他問』1986年】
 17 キンモクセイ(和名:金木犀、モクセイ科)【栗と金木犀『自問他問』1986年】
 18 ユズ(和名:柚子、ミカン科)【柚子『わが酒菜のうた 洋酒マメ天国 第17巻』1968年】
 19 カツラ(和名:桂、カツラ科)【森『マンモスの牙』1966年】
 20 カキノキ(和名:柿の木、カキノキ科)【十月 熟柿と鴉『止る歩く』1970年】
 21 ザクロ(和名:石榴、ミソハギ科)【花々『こわれたオルガン』1968年】
 ※( )内は和名及び科、【 】内は、作品名、掲載本及び掲載年。

関連事業

ギャラリートーク
日時 11月7日(金)、11月15日(土)、11月22日(土)、11月29日(土) いずれも14時~15時30分
聴講 無料

 スライドを使って、花の名の由来や花にまつわる物語などを解説します。
○内容
 11月7日(金) ナシ等
 【梨はどこから来たのか?市内で梨の産地は、なぜ小川地区と赤井地区にしかないのか?ニ十世紀梨はどのようにして誕生したのか?江戸時代にはどのような梨の品種があったのか?など】

 11月15日(土) ヒガンバナ、キキョウ、オミナエシ、クズ、ソバ等
 【南方熊楠は彼岸花のお陰で酒には不自由しなかった?古今和歌集の桔梗の歌にはどんな秘密が?小野道風の弟とされる小野頼風の女郎花にまつわる悲恋話とは?安倍晴明は葛から生まれた?甲斐の武田信玄と小田原の北条氏康のそばにまつわる悲話とは?「そば」と「むぎ」の姉妹の悲話も併せて、など。】

 11月22日(土) ツユクサ、キク、カツラ、カキノキ、ヤマハギ等
 【ツユクサの花は衣に擦り付けて染めても藍色がすぐに薄くなってしまいますが、その欠点を逆手にとった利用方法とは?重陽の節句とは?昔女性は桂の葉を鏡の裏に入れ、何を願ったか?「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」の元歌は?出羽国の郡司小野良実の娘は萩の橋を渡った?「萩姫」は何故郡山へ、など】

 11月29日(土) イチョウ、キンモクセイ、ユズ、イネ、ザクロ等
 【イチョウの精子発見者の平瀬の悲話と感動の話?キンモクセイの香りのガムがあった?「雨乞の柚子」って何?古代の稲にはどんな品種が?鬼子母神と柘榴との関係は?など】

スポット展示

「猪狩満直 ―満直が描いた絵―」

会期 2025年4月12日(土)~6月22日(日)
 いわきゆかりの詩人猪狩満直が描いた水彩画や素描、木版画など紹介します。

「草野心平 史跡を歩く」

会期 2025年7月12日(土)~9月28日(日)
 草野心平は、各地の史跡を訪問しています。企画展「吉村昭と磐城平城」にちなみ、心平と史跡との関わりを紹介します。

「吉野せい」

会期 2025年10月4日(土)~12月21日(日)
 いわきゆかりの作家で、草野心平とも交友があった吉野せいの生涯と作品の魅力を紹介します。

「草野天平」

会期 2025年1月2日(金)~3月22日(日)

常設展示 展示の構成

常設展示室内では、草野心平の生涯と作品を紹介しています。室内は、時間の経過とともに音や光が変化。カエルや虫たちの声、水のせせらぎと光の色の組み合わせによって心平の「すべてのものと共に生きる」作品世界を体感することができます。

草野心平の生涯とその時代

人生と時代・詩の変化
まるでタイムトンネルのようなドーム状の展示内部では、ジグザグロードとも言える心平の生涯と交友、そして作品を紹介しています。奥に進むつれ、85年間に渡る心平の歩みをたどることができます。

人間性を物語るエピソード

転居にみる人との交流
16歳で故郷を出てから40数年間、心平は日本国内だけでも合計32回の引越しをしています。中でも貧しかった20代から30代にかけては20数回の引越しをしましたが、その多くは家賃の支払いに行き詰ってのいわば「遁走」でした。ここでは、転居年譜とその転居の中で心平に寄せられた書簡を紹介しています。

居酒屋「火の車」
心平は生涯に様々な商売を手がけました。「火の車」は、1952(昭和27)年、東京都文京区田町に開いた居酒屋で、心平がカウンターで包丁を握り、奥の四畳半で寝起きをして健筆をふるったという記念碑的場所です。

石ころたち
コレクションの趣味などない心平が、ただひとつ、こだわって集め続けたもの、それが名もない石ころたちでした。地球の奥深く、幾万年と眠り続けた石の孤高と時間。小さな石を手にとって見つめるとき、心平はそこにミクロコスモスを感じるといいます。

命名の達人
心平が「命名の天才」だったことは誰もが認めます。命名とは、心平にとって最も短い詩の形態だったのかもしれません。ここでは作品に登場するカエルをはじめとした動物に命名した名前を紹介しています。心平が実生活で共に暮らした動物たちの名前もあります。

作品に見る草野心平の世界

モチーフ
心平が作品のモチーフとしていた世界を紹介しています。心平にとっての「生」、また彼の宇宙観にある「天」というモチーフを、本人の言葉とそれらを描いた作品によって紹介しています。

表す・奏でる
心平の詩的世界の中でも特に独創性にあふれた文字使い、擬音で構成された詩、そしてイメージの広がりと豊かな言語感覚を紹介しています。また、心平自身の肉声による自作詩朗読コーナーもあります。

年間催し案内




Copyright(c) 2014 Iwaki City Foundation For Education and Calture All Rights Reserved