企画展
企画展「臨時収蔵品展」
会期 2025年11月30日(日)~2026年1月12日(月祝)
休館日 毎週月曜日(1月12日は開館)、12月29日~1月1日
関連事業
ギャラリートーク
日時 12月7日(日) 14時~14時30分
申込不要、要観覧券
企画展「草野心平と川内村」
会期 2026年3月14日(土)~6月7日(日)
休館日 毎週月曜日、5月7日(5月4日は開館)
草野心平は双葉郡川内村の人々と自然に感銘を受け、毎年のように川内村を訪問していました。川内村は心平を名誉村民に推戴し、心平が川内村に蔵書3,000冊を寄贈したことがきっかけとなり、村内にその蔵書を収容した天山文庫が建設されました。
本展では、天山文庫が設立60年を迎えるのに合わせ、心平と川内村との関わりや、川内村に関する作品を紹介します。
小さな企画展
小さな企画展「心平の愛した花々 「冬の花」編」
会期 2026年1月2日(金)~3月29日(日)
休館日 毎週月曜日、1月13日、2月24日(1月12日、2月23は開館)
観覧料 無料
冬の訪れや冬の庭・山野を彩る花々たち。心平の詩や随筆とともにその花々の名前の由来や方言・花言葉、そしてエピソードをご紹介します。また、その花を詠んだ和歌や俳句もご紹介します。
展示一覧
1 ホトケノザ(和名:仏の座、シソ科)【冬の朝の散歩『太陽は東からあがる』1970年】
2 ホウレンソウ(和名:菠薐草、ヒユ科)【盆地の冬『四十八年ジッグザッグの―拾遺詩集―』1973年】
3 ツワブキ(和名:石蕗、キク科)【梅・水仙・南天『草野心平随想集 わが生活のうた』1966年】
4 シクラメン(和名:豚の饅頭、篝火花、サクラソウ科)【雑詠抄『原音』1977年】
5 ミスミソウ(ユキワリソウ)(和名:三角草、キンポウゲ科)【雪割草『幻象』1982年】
6 ハクサイ(和名:白菜、アブラナ科)【漬けもの談義『『草野心平随想集 わが生活のうた』1966年】
7 スイセン(和名:水仙、ヒガンバナ科)【梅・水仙・南天『草野心平随想集 わが生活のうた』1966年】
8 マツ(和名:松、マツ科)【松竹梅『侏羅紀の果ての昨今』1971年】
9 タケ(和名:竹、イネ科)【松竹梅『幻象』1982年、たけの子『わが酒菜のうた 洋酒マメ天国 第17巻』1968年】
10 メタセコイア(和名:メタセコイア、ヒノキ科)【樹木の倫理『乾坤』1979年】
11 チャノキ(和名:茶の木、ツバキ科)【茶の花『国鉄情報 No.8』1948年、冬の詩集―少年少女諸君におくる―『げんげと蛙』1984年】
12 マンサク(和名:満作、マンサク科)【朝の散歩『止らない時間のなかを』1976年】
13 ヤツデ(和名:八手、ウコギ科)【離れの小庭『廃園の喇叭』1923年】
14 ウンシュウミカン(和名:温州蜜柑、ミカン科)【くだもの 三つ『げんげと蛙』1984年】
15 カラマツ(和名:唐松、落葉松、マメ科)【冬の詩集―少年少女諸君におくる―『げんげと蛙』1984年】
16 アセビ(和名:馬酔木、ツツジ科)【冬ゆるむ『太陽は東からあがる』1970年】
17 ユズリハ(和名:楪、ユズリハ科)【アンコウ『火の車随筆』1955年】
18 ヒイラギ(和名:柊、モクセイ科)【冬の曇る日『定本 草野天平全詩集(新装版)』1987年】
19 サザンカ(和名:山茶花、ツバキ科)【山茶花『マンモスの牙』1966年】
20 ナンテン(和名:南天、メギ科)【風景『文藝大学三月号 第二巻第三号』1948年】
21 ロウバイ(和名:臘梅、ロウバイ科)【元旦『四十八年ジッグザッグの―拾遺詩集―』1973年】
※( )内は和名及び科、【 】内は、作品名、掲載本及び掲載年。
スポット展示
「猪狩満直 ―満直が描いた絵―」
会期 2025年4月12日(土)~6月22日(日)
いわきゆかりの詩人猪狩満直が描いた水彩画や素描、木版画など紹介します。
「草野心平 史跡を歩く」
会期 2025年7月12日(土)~9月28日(日)
草野心平は、各地の史跡を訪問しています。企画展「吉村昭と磐城平城」にちなみ、心平と史跡との関わりを紹介します。
「吉野せい」
会期 2025年10月4日(土)~12月21日(日)
いわきゆかりの作家で、草野心平とも交友があった吉野せいの生涯と作品の魅力を紹介します。
「草野天平」
会期 2026年1月2日(金)~3月22日(日)
詩人草野天平と兄心平の関わりを紹介します。
常設展示 展示の構成
常設展示室内では、草野心平の生涯と作品を紹介しています。室内は、時間の経過とともに音や光が変化。カエルや虫たちの声、水のせせらぎと光の色の組み合わせによって心平の「すべてのものと共に生きる」作品世界を体感することができます。
草野心平の生涯とその時代
人生と時代・詩の変化
まるでタイムトンネルのようなドーム状の展示内部では、ジグザグロードとも言える心平の生涯と交友、そして作品を紹介しています。奥に進むつれ、85年間に渡る心平の歩みをたどることができます。
人間性を物語るエピソード
転居にみる人との交流
16歳で故郷を出てから40数年間、心平は日本国内だけでも合計32回の引越しをしています。中でも貧しかった20代から30代にかけては20数回の引越しをしましたが、その多くは家賃の支払いに行き詰ってのいわば「遁走」でした。ここでは、転居年譜とその転居の中で心平に寄せられた書簡を紹介しています。
居酒屋「火の車」
心平は生涯に様々な商売を手がけました。「火の車」は、1952(昭和27)年、東京都文京区田町に開いた居酒屋で、心平がカウンターで包丁を握り、奥の四畳半で寝起きをして健筆をふるったという記念碑的場所です。
石ころたち
コレクションの趣味などない心平が、ただひとつ、こだわって集め続けたもの、それが名もない石ころたちでした。地球の奥深く、幾万年と眠り続けた石の孤高と時間。小さな石を手にとって見つめるとき、心平はそこにミクロコスモスを感じるといいます。
命名の達人
心平が「命名の天才」だったことは誰もが認めます。命名とは、心平にとって最も短い詩の形態だったのかもしれません。ここでは作品に登場するカエルをはじめとした動物に命名した名前を紹介しています。心平が実生活で共に暮らした動物たちの名前もあります。
作品に見る草野心平の世界
モチーフ
心平が作品のモチーフとしていた世界を紹介しています。心平にとっての「生」、また彼の宇宙観にある「天」というモチーフを、本人の言葉とそれらを描いた作品によって紹介しています。
表す・奏でる
心平の詩的世界の中でも特に独創性にあふれた文字使い、擬音で構成された詩、そしてイメージの広がりと豊かな言語感覚を紹介しています。また、心平自身の肉声による自作詩朗読コーナーもあります。
年間催し案内